DATA
前職 | 外資系投資ファンド会社 アナリスト / 年収非公開 |
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活動期間 | 約2ヶ月 |
ヘッドハンター面接数 | 4人 |
応募求人数 | 1社 |
面談社数 | 1社 |
内定数 | 1社 |
現職
日系部品メーカー 海外事業戦略部 マネージャー 年収1200万円
外資系投資ファンドで証券アナリストとして活躍していた田中氏は、リーマンショック後も続く経済不況を受けて、日本の会社を盛り上げたいと事業会社への転職を決意。しかし、外資系金融出身であることが壁となり転職活動は苦戦した。事業会社への転職を選んだ理由と、壁を乗り越え、転職を成功させた秘訣について伺った。
転職理由
経済が良くならなければ、金融業界内で転職しても意味がない
大学卒業後は長期信用銀行、外資系投資信託会社で外国人アナリストの通訳兼ジュニア・アナリスト、証券アナリストというキャリアを積んだ田中氏。仕事も板に付いてきた頃、アメリカの投資ファンドからヘッドハントを受けて渡米することになる。「ここではアナリストのほかに、ファンドマネジャーとして投資を手がけるようになります。リーマンショック以前のアメリカ経済はいわゆるバブル状態で、巨額の資金を動かし利益を生み出すダイナミズムがありました」。
その後、ある投資ファンド会社に転職するが、5年後に社内的な事情で廃業が決定。転職のためにいくつか金融機関の面接を受けてみると、ピンと来る会社はなかったと言う。「そもそも経済が良くならなければ株価は上がりません。納得のいく成果を出せないことが分かっていて、金融業界内で転職するのは意味がないと思いました」。経済が良くなるためには、「会社」の業績や事業価値を向上させることが必要だ。帰国後仕事をしながら大学院に通い、「事業創再生」というテーマに取り組んできた田中氏は、日本の事業会社を立て直し、成長させていくことが自分のミッションだと考えた。
ビズリーチで出会った求人、ヘッドハンター
高年収の外資系金融から、日本の事業会社への転職は、いばらの道でした
転職にあたって重視したのは、事業で攻められるだけの「資金力」や「企業体力」。そして「変革への姿勢」があるかどうか。「これまで、事業基盤やブランド力があるにもかかわらず保守的であるがために、投資できない会社をたくさん見てきました。会社が成長し続けるためには、変革の姿勢が必要です。だから、会社の未来に対して課題を持ち、変わろうとする姿勢を持った会社が良いと考えました」。
しかし興味を持った求人に問い合わせても、年齢や業界・職種経験を理由に、ヘッドハンターから断られてしまうという事態が続いた。また、ヘッドハンターからアプローチをもらっても、金融関係の仕事を紹介されるケースがほとんどだったそうだ。外資系金融に長年勤め、高年収をもらっている人材が、大幅に年収を下げて日系の事業会社に転職するのはレアなケースで、それが大きな壁になった。
「ヘッドハンターからは、事業会社側から見ても、私のような異業界出身の人材と働くイメージが湧かないと言われました。待遇のギャップを考えると、採用しても長くは続かないだろう、と。これでは、普通のやり方で転職活動をしても成功しないと思いました。そんなことを考えているとき、ヘッドハンターから今回入社を決めた会社を紹介されました」。
転職成功の鍵
書類選考の前に手紙を送付。想いは届き、見事内定を勝ち取る
紹介されたのは中堅の部品メーカー。歴史があり、製品シェアもある優良企業だ。「職種は海外戦略担当。自己資本も潤沢で企業体力があることは分かりましたが、グローバル化が進む中で事業を推進できる人材が足りていませんでした」。田中氏は応募するにあたって、先に手紙を出したいとヘッドハンターに提案した。「手紙には、金融業界でマクロ経済と多くの事業会社を見てきたからこそ、事業会社の成長に貢献したいという想いと、実際どのように貢献できるかをしたためました」。手紙でつづった田中氏の想いは届き、見事面接に呼ばれることとなった。
「女性ということもあったのか、体力的にも精神的にもタフさが必要な海外事業を本当に引っ張れるのかという質問を多くされました」。一方で田中氏は、経営者の価値観に共感できるか、本気で会社を変えたい意思があるかについて経営戦略や組織課題について質問することで払拭した。結果、数名の候補者がいた中で、田中氏は内定を勝ち取った。「高年収の金融経験者でも異業界への転職は可能です。特にグローバル化においてはスピードも問われますし、ファイナンスの見識も含めて世界と対等に議論できる人材が必要。ニーズはあると思いました」。
ビズリーチより
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